2014年10月20日月曜日

ミロのビーナス

完成されていないがゆえに、

想像を掻き立てられる良さがある。

何か続きがありそうな映画のエンディング。

何通りかの解釈がありそうな小説。

少年ジャンプ。

ミロのビーナスの腕はあったのだろうか。

様々な人が、復元に挑んでいるようだ。

でもほとんどの人がこう思っているはずだ。

「腕がないビーナスが完成形なのだ」、、と。

未完の美学は、いろいろな業界のクリエーターの

心の中に根付いている思想なのかもしれません。

僕も使えば使うほど愛着の湧いてくるものに魅了されます。






















AUTTAA(アウッタ) ミドルジップブーツ

ダークブラウン ¥43,000(税抜)

台東区で女性二人で作っている、

R.U. と同じ、フルハンドメイドのブーツです。






















オイルを含んだ起毛素材のレザーです。


 














幾重にも重なったレザーソールは、

履けば履くほどに沈み込み、その人の足に良く馴染みます。

こちらのミドルジップタイプは、アウトソールだけ、

薄めのラバーになっています。






















ブラック






















オイルドの起毛素材。。

僕も履いたことがありません。

どう変化するのか?

楽しみです。






















後ろにジップが付いています。

この傾いた形は、運動力学に基づいた、

人の足に最も負担のない形状。

ただし、この丈でないと意味がないそうです。

そして、もうひとつ。






















AUTTAA(アウッタ) ペコスブーツ

ブラック ¥46,200(税抜)

シンプルでシャープな足形のペコスブーツ。

















こちらもレザーソールです。

ミドルジップと違うのは、こちらはフルレザーソール。

















シンプルながら、ステッチを配色にして、

少しだけ主張しています。

オレンジの糸とグレーの糸。

2色の糸で縫い込まれます。






















ダークブラウン

わかりづらいですね。

見比べましょう。











































着用写真をご紹介しますが、

妻がペコスのダークブラウンを昨年購入しているため、

その写真が多いことをあらかじめご了承ください。

ペコスのブラックについては、写真をまだ撮っておりません。























ミドルジップ ブラック











































ミドルジップは、ソールは薄く、

地面をしっかり感じられる、そしてやわらかい。

「走れそう。」、、、、

運動靴でもまともに走れない

妻のつぶやくような感想でした。






















同じく、ミドルのブラック。






















ふくらはぎにしっかりホールドし、

まっすぐ立った時に、少しだけ、

クシュクシュっとなります。






















パンツスタイルに、同じくミドルのブラック。






















サイズは、R.U. より少し大きめだそうです。

妻はR.U. のT-ストラップを37で履いて、

AUTTAA のペコスは36を履いています。






















ベーシックなスカートスタイルにも。






















後ろはジップです。
















スカート、パンツ、何にでも合わせやすい。


 



















ミドルジップのダークブラウン。

これは妻には少し大きいサイズを履いています。
















履くとどんどん濃くなるのでしょう。






















シャープな印象が際立つミドルジップ。
















こちらは、ペコスブーツ。
















ペコスのほうが、フルレザーソールでソールの厚みを

感じるそうです。









































































































































































実は、お洋服のブランドも含め、アナベルに

一番最初に、オファーをしてくれたブランドが

AUTTAAでした。

まだ、誰も知らないはずのオープン後1カ月。

AUTTAA の素敵なDM が届きました。

当時、彼女たちはアトリエもなく、事務所もなく、

台東区の学校を改装した、「デザイナーズビレッジ」で

黙々と靴を作っていました。

決して大きいとはいえない空間に、

大きな機械やたくさんの道具、革。。。

それから毎回届くDMに、僕らも何度も足を運び、

少しづつわずかな修正を重ねる彼女たちの靴に、

魅了され始めました。

『AUTTAA』(アウッタ)

フィンランド語で、「助ける」を意味するそうです。

フルハンドのレーザーシューズは、

職人の力だけでは、完成に至らない。

手にした人が、何年も大切に履き続けることで、

いつか完成に至る。

その手助けをお客様にしていただきたくて、、、。

これもまた、未完の美学なのでしょう。